
こんにちは。 やましー@データ活用クラウドエンジニア(@yamashi18041) です。
今日はクラウドを実際に試して学べる「Microsoft Learn」について説明したいと思います。
私は2019年4月に転職したのですが、転職後の配属先はクラウドでデータ分析基盤を構築する部門でした。この時の私はクラウドについて一切の知識は無く、ゼロからのスタートでどうやって勉強すればよいのかすらわからない状態でした。
私の場合は会社が契約したMicrosoft Azure環境があったので、適当に触りつついろいろと試すことができました。
しかし今思えばかなり非効率だったとかな思います。今回いろいろと調べているうちにMicrosoftの学習サイト「Microsoft Learn」を見つけたので実際に使いながら、使い方を解説したいと思います。
この記事は次のような読者を想定しています。
- 実際触ってみないとクラウドがどんなものなのか実感がわかない
- Azureについて効率的に学べる教材を探している
- 使ってみたいけどお金は払いたくない
- 手っ取り早く試してみたい
この記事を読んで効率よく学習する方法を知り、是非スキルを高めていってくだい。
Azureを無料で試すには

それではまず、クラウドサービスであるAzureを無料で試すにはどういった方法があるのかについてお話しします。
大きく次の3種類の方法があります。
- Microsoft Learn
- Azure 無料アカウント
- MSDN 利用者特典
それぞれ簡単にご紹介したいと思います。
Microsoft Learn

こちらはMicrosoftが運営するウェブサイトで、Azureに限らずMicrosoft製品について触って学べる学習環境を無料で提供しているサービスです。
今回はこちらを使ってみたので詳細は後述します。
Azure 無料アカウント

こちらはAzureの無料アカウントを作成し、サインアップすることで実際のAzureを無料枠の中で試すことができます。アカウント作成には電話番号と本人確認用にクレジットカードを登録する必要がありますが、アップグレードしない限り勝手に課金されることもないので安心です。
無料枠について少し複雑ですが、無料アカウントでアクセスできるサービスには次の3つがあります。
- 最初の30日間有効な22,500 円分のクレジットで使えるサービス
- 12か月間使えるサービス
- 無期限でずっと使えるサービス
30日間という期限付きのサービスもありますので、やってみたいことが明確になったとき一気に使ってみるのがよさそうです。ちなみに、別の無料アカウントを作成するためには登録したことがないクレジットカードを使用する必要があるようです。
無料アカウントの作成方法はこちらの記事にまとめています。
MSDN 利用者特典

こちらはMSDNサブスクリプションを持った方がそのプランに応じてAzureで毎月使えるクレジットが付与されるというもので、そのクレジットの範囲で使うことで実質無料ということになります。
プランに対する無料クレジットは次のとおりです。
- Visual Studio Enterprise(標準):¥17,000
- MSDN Platforms:¥11,500
- Visual Studio Professional(標準):¥6,000
- Visual Studio Test Professional(標準):¥6,000
MSDNサブスクリプションを持っている場合はこちらを使って試してみるのがおすすめです。
Microsoft Learnとは

ではここからが本題です。Microsoft LearnとはMicrosoftが運営する学習サイトで、Azureに限らずMicrosoft製品について触って学べる学習環境を無料で提供しているサービスです。ラーニングパスが設けられており、最短で学習できるように設計されています。

Microsoft Learn は、Microsoft 製品についての対話式学習を提供する無料のオンライン トレーニング プラットフォームです。 お客様の役割や目標に合わせて、実践的なコンテンツをガイド付きで楽しみながら対話式に学習することで、お客様に Microsoft の技術に精通していただくことが目標です。
よく寄せられる質問
Microsoft Learnで私が思う利点をいくつか挙げてみたいと思います。
- 個々のサービスの解説ではなくシチュエーションやストーリーで学べる
- 無料で実施できる
- 実際に触って試すことができるサンドボックス環境がもらえる
- コンテンツごとに予定学習時間がわかる
- 学習を進めることで経験値やバッジ、トロフィーがもらえて学習意欲が高まる
- 動画は英語だが日本語の字幕がついている
この中でも特に私がよいと思った点は 「個々のサービスの解説ではなくシチュエーションやストーリーで学べる」 点でした。
お客様の会社で、VM を使用して Azure 内の交通カメラからビデオ データを管理することになりました。 複数のコーデックを実行するために、まず VM を作成する必要があります。 また、VM に接続して操作する必要もあります。 このユニットでは、Azure portal を使用して VM を作成する方法について説明します。 リモートアクセス用に VM を構成し、VM イメージを選択して、適切なストレージ オプションを選びます。
Azure で Windows 仮想マシンを作成する
仕事をしていてそのサービスって結局どんなシチュエーションで使えるのかがたびたび疑問に思うことがあったので、こういったシチュエーションを想定できるのは非常にありがたいですね。
Microsoftアカウントでサインイン

Microsoft Learnの利用にあたってサインインは必須ではありません。しかし、利点にも上げた「実際に触って試すことができるサンドボックス環境 」が使えなかったり、「 経験値やバッジ、トロフィー」などを記録できなかったりとMicrosoft Learn の良さが半減してしまうので、ぜひアカウントを作成しましょう。作成にかかる時間は1~2分程度でした。
学習コンテンツ選び
サインインしたら学習コンテンツを選びます。Microsoft Learnの学習コンテンツは次の3つの単位でまとめられています。
- ラーニング パス
あなたの役割(開発者、サイエンティスト、エンジニア等)に適したモジュールの集合です。学習完了予定時間は数時間程度となります。完了することでその役割に必要な様々な側面のテクノロジーが身につきます。 - モジュール
動画、ラボ、記事など関連するユニットの集合です。 これが1つのコースとなります。 学習完了予定時間 は1時間前後となります。完了することでそのテクノロジーに対する知識やスキルが身につきます。 - ユニット
モジュールを構成する小さな情報の単位です。 学習コンテンツ、対話式アクティビティ、クイズなどがあります。学習完了予定時間は数分程度となります。 完了することで新しい事柄を身に着けることができます。

学習コンテンツは非常にたくさんあるのでフィルターを使い、自分に適したコンテンツを選ぶと良いです。または、学びたいキーワードがわかっている場合には検索をかけることもできるのでこの方法もおすすめです。
今回はIaaSの基本でもある「AzureでWindows仮想マシンを作成する」を選んでみました。

学習開始
学習開始するとこのような形で説明画面が表示されます。
今回はモジュールを選んだので構成するユニットや経験値等が表示されています。

サンドボックスを有効にする
学習を進めていくと 実際に触って試すことができるサンドボックス環境を有効にする画面が出てきます。アクティブにするボタンを押すと数分で環境が立ち上がります。環境は作ってから1時間が有効のようです。また、1日に10個のサンドボックスが使用できるので、1日10時間も勉強ができてしまいます。

Azureポータルにアクセス
サンドボックスに仮想マシンを立ち上げる操作を行うためにはAzureポータルにアクセスする必要があります。 https://portal.azure.com/learn.docs.microsoft.com

サブスクリプション名がサンドボックスであることがわかります。
ここまでくれば、後は好きにリソースを作成してサービスを試してみることも可能です。
確認テスト
モジュールを進めていくと最後に理解度チェックがあります。これをクリアすることでモジュールの学習完了となります。

テスト合格しました。

使ってみた感想
使ってみた感想としてはMicrosoft Learnはかなり優良で有効な学習手段だと思いました。
ステップ・バイ・ステップで仮想マシン構築の手順が説明されていてかなり初心者には使いやすいサービスだと思います。設定に関する説明もかなり細かいところまで書かれており充実していました。
やはり、無料で実際にポータルを触って使えるという所もよかったです。
また、コンテンツも充実しているので今後いくつか記事として取り上げてみたいと思います。
ただ、改善してほしいところはたまに言い回しが微妙な表現(おそらく翻訳のせい)であったり、動画は英語なので吹き替えしてもらえると嬉しいですね。
ということで、あなたも一度Microsoft Learnを試してみてはいかがでしょうか。
以上、最後までお読みいただきありがとうございました。
少しでもクラウドについて理解が深まれば嬉しく思います。
やましー@データ活用クラウドエンジニア(@yamashi18041) でした。